通時音変化





〜 通時音韻論 〜


母音


上昇二重母音にも 長母音 が存在するが省略する。

単母音・短母音
綴り通時音素IPA
aa[ ä ]
ee[ ɛ ]
y / ii[ i ]
iî[ ɪ̈ ]
oo[ o ]
áô[ ɔ ]
uu[ u ]
úû[ œ ]
 
長母音
綴り通時音素IPA
aaaa[ äː ]
ae / eaæ[ æː ]
eeee[ ɛː ]
ii / iy / yii[ iː / yː ]
oooo[ ]
áá / áaôô[ ɔː ]
uu / uwuu[ ]
úúûû[ œː ]


下降二重母音
綴り通時音素IPA
ai / ayai[ äi̯ ]
ei / eyei[ ɛi̯ ]
oi / oy / yyoi[ oy̯ ]
ái / áyôi[ ɔy̯ ]
ui / uyui[ uy̯ ]
úi / úyûi[ œi̯ ]
oaoa[ ɔə̯ ]
 
上昇二重母音
綴り通時音素IPA
ia / yaia[ i̯ä ]
ie / yeie[ i̯ɛ ]
io / yoio[ y̯o ]
iá / yá[ i̯ɔ ]
iu / yuiu[ y̯u ]
iú / yú[ i̯œ ]



特殊な二重母音


以下は二重母音に聞こえるが,「 子音 + 母音 」として取り扱う。

下降二重母音 ⚠️
綴り通時音素IPA
au / awaw[ äu̯ ]
ew / ywiw[ iu̯ ]
oi / oy / yyow[ ou̯ ]
 
上昇二重母音 ⚠️
綴り通時音素IPA
ua / wawa[ wä ~ u̯ä ]
ue / wewe[ wɛ ~ u̯ɛ ]
ui / wi[ wɪ̈ ~ u̯ɪ̈ ]
uy / wywi[ wi ~ u̯i ]
uo / wowo[ wo ~ u̯o ]
uá / wá[ wɔ ~ u̯ɔ ]
wu / wúwu[ wœ ~ u̯œ ]


二重母音として扱わない理由は,以下の通りである:

●  音位転換が起こるため 二重母音の音位転換は起こりにくい 
 ia > ai 等の音変化は少ないが,aw > wa 等の音変化はしばしば起こる。

●  二重母音として一括で音変化が起こることが少ないため。
 ai > i 等の音変化は一括的だが,wa > wo > vo 等の音変化は個別的である。


三重母音


理論上「 i/w + 母音 + i/w 」が存在するが,記録されているものは以下のみである。

三重母音
綴り通時音素IPA
iaiiai[ i̯äi̯ ]
yowiow ⚠️[ ɪ̯̈ou̯ ]
waywai ⚠️[ u̯äi̯ ]


⚠️ 特殊な三重母音 w は子音として扱う 


子音


下記以外は,通時音素IPA が一致するので省略。

子音
綴り通時音素IPA
zc[ t͡s ]
c / ch / cič[ ʈ͡ʂ ]
y / ij[ j ]
k / ck[ k ]
q / schš[ ʂ ]
xz[ z ]
jž[ ʐ ]
dx / zxζ[ d͡z ]
djζ̌[ ɖ͡ʐ ]
bvβ[ b̪͡v ]
pfφ[ p̪͡f ]



音素の盛衰


統合期変革期成熟期現代
a / aaaaa
ææ
iaiaʲaʲa
o / ooooo
ô / ôôô
io / iooioʲoʲo
iô / iôô
iu / iuuiuʲuʲu
iû / iûû
統合期変革期成熟期現代
u / uuuuu
û / ûûû
uiui
î / i / iiî
ʲuʲu
îʲiʲiʲi
i
aiaii
eiei
ûiûiii
e / ee
 反舌音後 
e
i
e / eeeeʲeʲe
ʲe
ieie
ee
 反舌音後 
 鼻母音 
統合期変革期成熟期現代
pp / pppp
φφ
ff
f / fff
bb / bbbb
ββ
vvv
v / vvv
w / ww前舌前
以外
w
前舌前ww(ʲ) > wl(ʲ)vl(ʲ)vl(ʲ)
w(ʲ) > v(ʲ)v(ʲ)v(ʲ)
m / mmmmm
ɱɱ
t / tttt
d / dddd
n / nnnnn
ŋ¹ / ŋŋ¹ŋ
ŋŋ
l / lll ~ lʲll
s / ssss
z / zzzzz
ζ / ζζζ
č(š)č(š)
č ⚠️č ⚠️
統合期変革期成熟期現代
č / ččččʲčʲčʲ
k / kk前舌前kk(ʲ) > č(ʲ)
k(ʲ)k(ʲ)
前舌前
以外
kkk
ŋ / ŋŋŋ > ŋk
ŋ > ŋggngn
gg
g / gg前舌前
以外
g
前舌前g(ʲ) > jjj
g(ʲ) > žžž
ž / žžzž
ζ̌ / ζ̌ζ̌ζ̌
ζ̌ ⚠️ζ̌ ⚠️
ζ ⚠️ζ ⚠️
š / ššššš
h / hh前舌前hx(ʲ) > š
前舌前
以外
hxx
j / jjjj
r / rrrr
h ⚠️h ⚠️
ğ ⚠️ğ ⚠️
統合期変革期成熟期現代


⚠️ 外来語・擬音語のみ



〜 音変化 - 母音 〜


母音強調・母音疎放


統合期においては強調 強めること 疎放 弱めること によって
音素が変わることがあった。
偏移との違いは,そもそも時代が違うこと
そして原心の変化にのみ使うため,異形態とは認識されないことである。

意味
uu母音強調
 統合期 
matmôt見る
iy母音疎放
 統合期 
dišawdîšaw難しい




母音強調母音疎放は,後述の表に従う。

強調
aô
aiôi
uû
 
疎放
iî
ôiûi




音素の制約による再割り当て


変革期になると長母音複母音を避けるようになる。
長母音複母音がある傾向に従って単母音に変化するか,
音節副音子音化することで解決する 長母音の消滅複母音の消滅 
また,時代の変化で失われた音素は別の音素に再割り当てされる 母音の再割り当て 

ほぼ同時期〜その直後に,垂斜が区別されるようになると,
前舌母音 i / e 」は斜音 ʲi / ʲe 」として
振り分けられる
傾向が見られる 前舌母音の斜音化 
 e 」は垂音 e 」に振り分けられたものもあったが,じきにそれも斜音に統合された。
反舌音の後の「 i / e 」は,いずれも垂音 i 」に統合された 反舌音後のイ化 

それ以降,垂音 e / i 」が反舌音以外の後で登場するのは成熟期以降であり,
特に「 i 」は,変革期末まで残った二重母音 ûi 」の単母音化が由来である。

意味
aa長母音の消滅
 統合期 
kvookvo
ai
 複母音の消滅 
傾向による単母音化
 変革期 
saipsip
音節副音の子音化
 変革期 
foimfojm来由
ea母音の再割り当て
 変革期 
îkjuk効く
je前舌母音の斜音化
 変革期 
bilbʲil2
sz反舌音後のイ化
 変革期 
želažila季節




これらは,後述の表に従って変化する。
時系列の盛衰に関しては「 音素の盛衰 」の項目を参照。

単母音
a不変
e不変 > ʲe
ʲe
i反舌音後で不変
それ以外では ʲi
îʲ
i > ʲi
u
iu > ʲu
o不変
ôo
u不変
ûu
 
長母音
aaa
æa
eee
iii > i > ʲi
î > i > ʲi
î > u
î > iu* > ʲu
ooo
ôôô > o
uuu
ûûû > u
 
下降二重母音
aii > ʲi
eii > ʲi
oi該当なし
ôi該当なし
uiu
ûii ⚠️
oao
 
上昇二重母音
iaʲa
ieʲe
ioʲo
io > ʲo
iuʲu
iu > ʲu


⚠️ 二重母音 ûi 」は唯一,変革期末まで残った。
これが単母音化された時期にはすでに垂斜区別があったため,
 ûi > i 」の音変化における「 i 」は斜音化しないことに注意。

なお,音節副音子音化する解決方法を取る場合,
 音節主音 + i 」は「 -s / -š / -ž / -j 」,「 音節主音 + w 」は「 -v 」になる。



偏移・偏移の固定・母音弱化の誤解除・過引転


強勢位置によって母音音素が変化する場合があるが 偏移 = 軽開化 + 重閉化 
通常は条件が解消されれば,偏移前の音素に復元される 軽開化解除重閉化解除 
交替の詳細は 📖「  【 便覧 】共時音変化  を参照。

母音の多くは強勢を失うと音素が変わらずとも音価が変わる 母音弱化 
通常は強勢が戻ってくれば,弱化前の音価に復元される 母音弱化解除 
母音弱化の詳細は 📖「 【 便覧 】文字と発音  を参照。

また,変革期以降,斜音に挟まれた母音音価が変わるようになる 引転 
引転の詳細は 📖「 【 便覧 】文字と発音  を参照。

しかし,これらが頻繁に起こり,
偏移が解除されるべき条件下でも解除されなくなる場合や 軽開化の固定重閉化の固定 
母音弱化引転によって変わった音価
音素が変わったと勘違いする場合がある 母音弱化の誤解除過引転 
すべて異分析の一種である。

意味
oa軽開化
 変革期 
juspajispaコップ
ao重閉化
 変革期 
ui軽開化の固定
 変革期 
žokžak切る
iu重閉化の固定
 変革期 
ei母音弱化の誤解除
 変革期 
ovuv〜と
ae過引転
 変革期 
wlʲawlʲe




母音脱落


よく使われる語は音節を短くするために母音を落とす傾向がある。
基本語の多くは 1 音節になるまで母音脱落が起こる。

意味
aq母音脱落
 全時代 
fanutfnutにおいがする




狭化・広化・流前中央化


また,全時代を通して中央狭母音を好んで寄る傾向が見られる。
相対的に狭くなる場合を狭化広くなる場合を広化と呼ぶ。
 l 」の前の母音が「 o 」に寄るのが顕著であり,特に流前中央化と呼ばれる。

意味
ou狭化
 全時代 
drezdrizサービスする
uo広化
 全時代 
dufsdofs便利な
al流前中央化
 全時代 
ckalckol




これらは,後述の表に従って変化する。

統合期変革期成熟期
ao 狭化 
eʲe 前舌母音の斜音化 
i 狭化 
e 反舌音 i  反舌音後のイ化 
iʲi 前舌母音の斜音化  
i 反舌音 o 狭化 
ûii 単母音化 
o 不変 
u 狭化 
u 不変 
o 広化 
ʲaʲo 狭化 
ʲeʲi 狭化 
ʲo 狭化 
ʲi 不変 
ʲu 狭化 
ʲo 狭化 
ʲo 不変 
ʲu 狭化 
ʲu 不変 
ʲo 広化 


 (ʲ)o / (ʲ)u 」は不安定で,どちらに寄る場合も見られる。
ただし流前中央化で起こるのは「 (ʲ)u > (ʲ)o 」の変化のみである。



母音合成


母音連続二重母音として扱われるようになる現象

意味
ia母音合成
 統合期 
fo.impfoimp来由




ayu 音便


扱いにくい母音連続は「 aju( = “ayu” 」に変化する傾向がある

意味
ju母音脱落
 変革期 
pî.utpajut約束





〜 音変化 - 子音 〜


階程交替


子音母音衝突すると,子音がある傾向をもって交替する
現代では素体接続時に起こるが,通時的には突発的に起こりうる
交替の詳細は 📖「  【 便覧 】共時音変化  を参照。

意味
kc隣化
 変革期 
ikšik6
ck戻化
 変革期 
čʲavlakavlaあざむく
xf内化
 変革期 





長子音の消滅・子音の再割り当て


変革期になると長子音を避けるようになり短子音化する 長子音の消滅 
また,時代の変化で失われた音素は別の音素に再割り当てされる 子音の再割り当て 

意味
pp長子音の消滅
 統合期 
ekkieki捨てる
ng子音の再割り当て
 変革期 
hapxap笑う




これらは,後述の表に従って再割り当てされる。
 ŋ 」の再割り当てはかなり不安定で,語によって解決方法が異なる。

φβɱζčζ̌ŋh
再割り当て後f / pv / bmzčʲžgn / k / g / nx




子音強度変化


子音が弱く発音されるようになること 子音弱化 
稀に,扱いにくい子音連続内の子音が強くなることがある 子音強化 
どちらも一部は融和に属する

また, t/d > r 」の子音弱化を特に「 歯茎破裂音の R 化 」と呼び,
これは融和には属さない

意味
kx
 子音弱化 
融和
 全時代 
bžikbžix技術
融和
 変革期 
pnocfnoc特有の
xk
 子音強化 
融和
 全時代 
boxbok忘れる
融和
 変革期 
fxatnafkatna
dr歯茎破裂音の R 化
 統合期変革期 
iptipr 未来形着辞 




子音強度変化は,以下の表に従って起こる。
左に行くほど強い子音,右に行くほど弱い子音である。
複数の選択肢が存在する場合もある 例:d > ž / d > r 

破裂音破擦音摩擦音その他消失
p / bφ / βf / v∅ / j ⚠️
w
mv
t / dc / ζs / z
č / ζ̌š / ž
r
nz
k / gx / h / ğj*


これらに加えて「 無声子音 > 有声子音( 例:p > b 」や
 鼻音 + 破裂音 > 長鼻音( 例:mb > mm 」の変化子音弱化に含める。

また,「 j > ž 」を一方通行で子音強化に含める。



牽引垂斜交替


近くの音につられて,斜音化あるいは垂音化すること。

意味
iq牽引垂音化
 変革期 
cʲmocmo価値
qi牽引斜音化
 変革期 
jesjesʲ




清濁同化


有声音無声音が隣り合った時に,有声性が一方に同化する現象。
通常,前者が後者に同化する。
すべて融和に属する。

意味
tb清濁同化
 変革期 
tgavtkav働く




萌芽音


子音子音衝突した時に,ある傾向をもって経過音が挿入される現象。
すべて融和に属する。

意味
ns萌芽音
 全時代 
insincトイレ




子音合成


2 つの子音がある傾向に従って 1 つの子音合成する現象。
すべて融和に属する。

意味
ts子音合成
 全時代 
foipfočip未来




子音合成は,以下の表に従って起こる。
多くが「 破裂音 + 摩擦音 > 破擦音 」の変化である。

tsdzpfbvrsrzshhw
合成cζčζ̌φβšžzf




法位合成


2 つの子音調音法調音位置合成すること。
以下の例では「 k軟口蓋破裂音 + m 両唇鼻音 > p 両唇破裂  」となっている。
すべて融和に属する。

意味
km法位合成
 全時代 
šokmšop




子音脱落


子音連続によっては
配列的消失しやすい子音・相性の悪い子音語頭末の扱いにくい子音脱落する
単純ぞんざいに発音されることで脱落するものがある。
また,母音の前の「 h 」は高確率で脱落する H の無音化 

意味
nd
 子音脱落 
配列的消失しやすい配列
 全時代 
avdnaavna食べる
pilmdpimd困る
相性の悪い子音連続回避
 全時代 
cmpšekcpšek〜トキシン
語頭語末子音連続回避
 全時代 
mbûlbûlパン
mavlmav
ぞんざいな発音
 全時代 
hikheddhikhe6
vutpî.ut約束する
hqH の無音化
 統合期 
hifsiifsi自分




弾音節回避


 m / n / l 」の直後に子音が来ることを避ける現象。
多くの場合,音位転換によって解決するが,分類は lb でなく nk となる。
例外的に「 ml / mn / mr / nr 」が避けられることはない。

意味
nk弾音節回避
 変革期 
vandvnad遅い




唇音回避


複数唇音が近くにある場合,片方が歯茎音化する 例:vm > vn 
それに加えて,反舌音の後で「 m > n 」と変化すること,
語末音節で「 -ma > -na 」に変化することも含める 終塞との異化 
一部融和に属する。

意味
vm
 唇音回避 
融和唇音連続回避
 変革期 
fmʲepfnʲep
反舌音後の m
 変革期 
žmotžnot面倒を見る
融和終塞との異化
 変革期 
kazmakazna




内唇化


子音連続によって,軟口蓋音唇歯音変化する現象。
一部融和に属する。

意味
gv
 内唇化 
融和
 変革期 
融和
 変革期 
gmalvmal友達




前鼻音の R 化


変革期には語頭に「 鼻音 + 破裂音( 例:mb- / nd- 」が来る場合,
その鼻音を R にすることで回避する
ようになる。

意味
rd前鼻音の R 化
 変革期 
ndordo




L の斜音化


統合期からすでに「 l 」には垂斜が存在したが,自由異音扱いだった。
変革期垂斜が区別されるようになると,
斜音発音しがちだった語の「 l 」は斜音に振り分けられた
変革期に突然斜音になったのではないことに注意。
一部融和に属する。

意味
li
 L の斜音化 
融和
 変革期 
labab
融和
 変革期 
lbitlʲbit熱する




R の扱い


 r 」は時に扱いが難しい音素で,
語頭語末に来たり,近くに連続すると,何らかの形でそれを避けようとする

複数に当てはまる場合は rz を優先する。

意味
rzR の摩擦音化
 変革期 
tra-rnatrašna3 つの
xr語頭 R 回避
 変革期 
ranxran素材
rt語末 R 回避
 変革期 
kʲirkʲirva




反舌音の扱い


反舌音 š / ž / č 」は存在感のある音素のため,
歯擦音化 s / z / c 」してそれを避ける傾向にある 反舌音の歯擦音化 
軟口蓋音化 x / g / k 」する場合もある 反舌音の軟口蓋音化 
どちらも一部融和に属する。

意味
ss
 反舌音の歯擦音化 
融和
 変革期 
šawsaw難しい
融和
 変革期 
žvolzvolうるさい
sx
 反舌音の軟口蓋音化 
融和
 変革期 
融和
 変革期 
druš-tdruxtサイコロ




流音連続回避


 r 」と「 l 」が隣り合うことを避ける現象。
すべて融和に属する。

意味
rl流音連続回避
 変革期 
wal-ripwallip




調音位置の同化


子音連続,特に「 鼻音 + 破裂音 」の場合,調音位置が同化する現象。
通常,後者に同化する。
極めて現代的な変化であり,成熟期末期まではこの方法は取られなかった。
すべて融和に属する。

意味
mt調音位置の同化
 成熟期 
sʲom-tasʲonta飲むこと




W の垂音性


唇音 w 」は元々有声両唇軟口蓋接近音 [w] であった。
軟口蓋音斜音化しにくいため,
 w 」は時代を経て「 v 」に変化しても,斜音化しにくい傾向を保った
 l 」を挿入して疑似解決することが多い。

意味
wiW の垂音性
 変革期 
kwʲitkwlʲit


--


軟口蓋音の斜音回避


軟口蓋音 k / g / x 」の斜音は避けられる傾向にある
垂音化音挿入子音脱落によって解決することが多い。

意味
ga
 軟口蓋音の斜音回避 
垂音化
 全時代 
gentgant厳しい
音挿入
 全時代 
子音脱落
 全時代 





〜 音変化 - その他 〜


音位転換


扱いにくい子音連続を解決するため,あるいは単なる言い間違いによって,
複数音素が入れ替わる
現象。
弾音節回避のページも参照。

意味
lb
 音位転換 
扱いにくい子音連続
 変革期 
mzalzmal
言い間違い
 全時代 
fottpfottšip未来




語頭母音回避・緩衝子音


変革期になると語頭母音母音連続を避けるようになる。
どちらも子音を挿入することで回避するが,音変化分類符はそれぞれ ja と aj とされている。

意味
ja語頭母音回避
 変革期 
ažmajažma食べる
aj緩衝子音
 変革期 
knʲiknʲiš守る




語頭母音を回避する場合,
前舌母音 e / i 」には「 j- 」,円唇母音 o / u 」には「 v- 」が付く。

 a 」はどちらでもないため,長らく不安定であり,
伝統的には軟口蓋音 g- / x- / k-( 順々に子音強化 」のいずれかが付いたが,
成熟期以降には「 e / i 」と同じく「 j- 」が付くようになった。

ae / io / u
緩衝子音g- / x- / k- / j-j-v-


語中の場合は,かなり安定的に「 -j 」が入る。

語末には「 -x / -ž / -š / -s 」が入ることが多い。
後者 3 つは,それぞれ「 -j > -ž強化 」,「 -x > -š隣化 / -ž > -š 異分析 」,
 -š > -s反舌音の歯擦音化 」と考えられる。

また,特に円唇母音 o / u 」の後には「 -v 」が入ることも多い。

語中緩衝子音語末緩衝子音
-j--x / -š
-v o / u の後で 




衝突黙字化・緩衝母音


通常扱いにくい子音連続を解決する場合,母音を挿入する 緩衝母音 
語頭・語中の子音連続を避ける場合と活用にあたっての語末整形の場合がある。
また,変革期の一時期には,
素体接続時に音を脱落させることが盛んであった 衝突黙字化 

意味
pv
 緩衝母音 
子音連続回避
 全時代 
fslafasla我慢強い
語末整形
 変革期 
kazmkazma耕す
zs衝突黙字化
 変革期 
lʲist-ktalʲikta証明する




異分析


 -m 」で終わる語を終塞だと誤解し,切り落としてしまうなど,
勘違いにより原心変化してしまうことを異分析と言う。

成熟期になると「 -f 」で終わる語がなくなり,
多くは緩衝母音を挿入することで「 -fa 」となったが,
 -f 」が「 -v 」の無声化だと異分析されることも多かった。
これを特に語末の V 化と分類し,音変化分類符 fv を当てる。

他にも,偏移の固定母音弱化の誤解除など,
異分析のうち独立した分類がなされているものも存在するため,
 異分析 = mq 」は異分析のうち未分類のものという位置づけである。
ゆえに,今後細分化される可能性あり。

意味
mq
 異分析 
終塞出没
 変革期 
fsomfso
無声化の固定
 変革期 
blogblok借りる
複数からの誤逆算
 変革期 
bʲivobʲivaベース
fv語末の V 化
 変革期 
stafstav歌う




調拍


任意の語を着辞形にする時には 3 モーラ以上にする傾向にある。
それにあたって子音が挿入されることを調拍と言う。

性質上,着辞形に使われるが,稀に自立素体内に現れることがある。
これは着辞形自立形を置換したと考えられる。

意味
gn
 調拍 
着辞形内の調拍
 変革期 
sposmpo
自立素体内の調拍
 変革期 
šinašigna宇宙




同類同尾


同じ種類に属するもの,または似た概念の語の語尾 屈折型 が同じになる現象。

意味
tt同類同尾
 変革期 
fajelfajut椅子




クオリア同期


何らかの理由で,語の音素と音感 音象徴 一致しなくなった場合,
それを本来の音象徴に寄せて修正しようとする現象。
また,元々ある程度一致している場合に,それをさらに強調することもこれに当たる。

意味
zd
 クオリア同期 
修正の同期
 全時代 
vazmʲijatafasmʲijata乙女ゲーム
強調の同期
 全時代 
navožda不味い




素体挿入・形態選択・接続音便


意味を付け加える時,またはリズムを整えるために
素体を挿入する
ことがある 素体挿入 
接続するに各素体がどの形態を取るか決めることを形態選択
素体同士が接続したにどう音便化するか接続音便と分類する。

意味
na素体挿入
 全時代 
mʲamʲa-t
rn形態選択
 全時代 
xas-rnaxas-na11 個の
zc接続音便
 全時代 
hoz-čhož椅子




冗長な母音


リズムを整えるため,または単なる勘違いや異分析
明確な必要性がなく母音が挿入される
現象。
傾向としては,斜母音を含む音節の後に「 a 」が入る場合が多い。

意味
qa冗長な母音
 全時代 
jesjesa




音節脱落


よく使われる語は音節を短くするために母音を落とす傾向がある。
基本語の多くは 1 音節になるまで音節脱落が起こる。

意味
qq音節脱落
 全時代 
jatrakjatr祝う




捻成


関連性のある別の素体を作るために子音母音を “捻る” こと。
基本的に母音子音交替規則にあえて従わない そうしないと語形がかぶる 

意味
oi捻成
 全時代 
fizdafazda証拠





〜 音変化 - 借用語専用 〜


末尾整形


原心活用できる形にするために,末尾をカットすること。

意味
uq末尾整形
 変革期 
zolʲizolʲ草履




借用規則


借用するにあたって,活用語尾をどう変換するかのルール

意味
sk借用規則
 変革期 
jab-akijabʲarnaやばい




移入


灯語族内の別言語から沙語に語彙を引き入れること。
その際に,綴りが変わることがあるが,音変化分類符は sp でなく im とする。
移入の際に発音も変わる場合には,通常の音変化として扱う。

意味
im
 移入 
綴り不変化qúet サフィン語qúet言葉
綴り変化zåg ウージオ語xaac